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ビタミンA(レチノール)の誘導体です。もともと血液中にごく微量流れているものなので、アレルギー反応を起こすということがありません。
トレチノインは表皮の細胞をどんどん分裂、増殖させて皮膚の再生を促します。そのときに表皮の深い層にあるメラニン色素を外に押し出してしまいます。
皮脂の分泌も抑えるのでニキビの治療ができます。日本以外の国では、ニキビ治療の中心はトレチノイン治療であり、非常にポピュラーで効果的な治療法となっています。さらに、コラーゲンの分泌を高め、皮膚のはり、小じわの改善にもなります。
非常に強い細胞化成作用を持つので、慎重な使用が必要です。化粧品として販売されているものにも、レチノール配合のものがありますが、当院で使っているトレチノインの100分の1程度の作用しかありません。
シミの原因であるメラニン色素を作らせなくする漂白剤です。アメリカでは化粧品として広く使用されていますが、日本ではクリニックなどで処方しています。市販されている美白化粧品は、このハイドロキノンに比べて成分の作用が非常に弱いものです。
トレチノイン、ハイドロキノンはシミ、ニキビ、小じわなどに効果的な新しい治療法です。トレチノインは強力な作用のある薬剤のため、使用すると反応性の皮膚炎が起こります。皮膚が赤くなったり、ぽろぽろと角質が取れてきますが、これは薬かぶれなどのアレルギー反応ではなく、むしろこうした反応が出ていれば、トレチノインの効果が出ていると考えられます。
トレチノイン使用中は、紫外線の影響を非常に受けやすい状態になっています。そのため、紫外線のケアが悪いとかえってシミを作ることになってしまいます。しっかりとサンスクリーンを使用しましょう。また、皮膚の角質層がはがれるため、皮膚のバリアー機能や水分保持機能がなくなった状態にもなっています。乳液や保湿剤での十分なケアが必要です。メイクは普段どおりにできますが、できれば遮光用ファンデーションなどを使用してください。
トレチノインは皮脂腺の機能を低下させ、角質をはがす作用があるためニキビ治療に大変効果的です。ニキビが改善した後も、引続き治療をすることによってニキビ後の赤みも消えていきます。
●使用方法
1日2回(朝・夜)使用します。
まず、よく洗顔した後化粧水や、保湿ジェルで、十分に保湿します。そのあと、トレチノインゲルをいつもよくニキビが出る部位に薄くのばして塗布します。
使用し始めて2、3日は何も起こりませんが、3、4日目から皮膚がぽろぽろむけて、地肌も少し赤味が出てきます。この時点から1日2回朝晩塗布していたのを、1日1回夜のみの塗布にします。約2週間でこういう反応は落ち着いて、だんだん皮膚が柔らかくなり、肌質が変わったのを実感してきます。
シミの種類によって、有効なものとそうでないものがあります。老人性色素斑(30歳代以降出現してくる比較的濃い茶色の、輪郭のはっきりしたシミ)、炎症性色素沈着(傷、やけどなどの炎症のあとにできるシミ)にもっとも効果があります。
まず、よく洗顔した後化粧水や、保湿ジェルで、十分に保湿します。そのあと、トレチノインゲルをシミの部分にはみでないように薄くのばして塗布します。
乾いたら、その上からハイドロキノンクリームをシミより広い範囲に、できるだけ薄く塗布します。 (治療の経過はニキビの場合と同じです。)
経過には個人差がありますので、反応を診ながらの治療します。早い方だと1ヶ月で効果が出るので、それ以降はご本人のご希望と状態から治療期間を決めていきます。
続けて使用すると肌に耐性ができてしまい、効果が得られなくなりますので、効果が出たところで1ヶ月ほど治療を休止し、その後また再開する、というサイクルを繰り返します。